こんにちは。翠光堂です。
吹田本店で素通り出来ない仏壇が展示されていました。

うーん、写真がいまいち。実物もっといいです。

段まわりの角は木瓜が切られていて、明るめの溜塗が施されています。内部は総粉(金部分が全部金粉)仕上。金箔仕様よりも金粉仕様の方が、使用する金の量も掛かる手間も上で、より高級な仕上となります。

細かな彫細工!こんなに細かい部分が鋭利に出ているのは、硬い木を使っているから。その堅い木を寸分狂わず立体的に彫り上げるって、どんな技術!すごっ!
随所に施されている高蒔絵!高蒔絵は漆芸の技法の一つで、模様の部分を炭粉や砥粉(とのこ)、焼錫粉(やきすずふん)などと漆を混ぜたもので高く盛り上げ、金銀粉などを蒔いて仕上げる、立体的な装飾技法です。平蒔絵が平面的なのに対し、肉(にく)を持ち上げたような浮き彫りのような表現が可能で、より豪華で精緻な美しさを生み出します。金具に見える部分は全て高蒔絵です。一番奥の壁にも高蒔絵。薄っすらと見える雲と蓮が、慎ましく描かれています。
空殿がなく、内部最上段はとても開放的。大きな仏像の安置も可能です。

桝組に折り上げ天井、天井絵には鳳凰の彫り物。柱に施された柱巻彩色も高蒔絵です。

障子額の表面も溜塗。紗には立体的な彩色刺繍が施されています。

薄引きには、これまた素晴らしい蒔絵!うさぎ!!螺鈿細工まで施されている。

ん??名前入ってる!!これはいよいよやばい。伝統工芸士さん!!

引き出しの裏にも蒔絵。なぜこんな所に蒔絵が??となりますが、法事などの時は、この引き出しを引き抜き、裏返し、上に花を飾る花台となります。
僕ら仏壇店員が学んだ教科書にしか載ってないような仏壇。高級といわれる技法が全部詰まっている。こんな時代に自分のお店でお目にかかれると思っていませんでした。
ちょっと、魅力多すぎたので、続きは明日にします。